こんにちは。御影にあるパーソナルトレーニングスタジオFitness fieldの前田です。
背中がガチガチなんです
とおっしゃられてトレーニングにやって来られるお客様がよくいらっしゃいます。パソコン仕事で1日中座っている状態が続くと当たり前ですが、背中は丸くなっています。この時って背中の筋肉は引っ張られている状態(伸びている)です。ストレッチは伸ばすことを指しますが、この伸びている時間が長くなりすぎるとどうなるかわかりますか?
オーバーストレッチです。伸ばしすぎなんです。ゴムを切れるギリギリまで引っ張り続けると元の長さに戻らずにビローーンってなりますよね。筋肉もそんな状態になるんです。そこから戻そうとすると痛いんです。
そしてその状態で固まってしまう。これが背中がカチカチの状態ということです。
戻す方法はシンプルに動けばよい。
のです。動的ストレッチをいっぱいして動いていくとその硬さの多くを取り除くことができます。(動的ストレッチの記事)
筋肉には縮めるという機能とそこで力を抜く。という機能があります。単体の筋肉では伸ばすという機能は持ち合わせていません。(知ってました?)
ストレッチって伸ばすのですが、それも拮抗する筋肉を縮めて、反対側を伸ばしているのです。
例えば、
前屈をする場合には、太ももの後ろを伸ばしますが、太もも前は縮んでいます。太もも前を伸ばす場合には膝を曲げるのですが、この時には太もも後ろは縮んでいます。
レッスンで行うこと
ちょっと格好いい感じでしょ。なんか運動やってる感じで好きです。
これで行っているのは、前に出ている脚(右足)の内腿のストレッチと後ろにある脚(左足)の太もも前のストレッチを行いながら、上半身を捻って(回旋)います。骨盤はほとんど動いていなくて、骨盤と肋骨の可動性を上げるためのトレーニング?ストレッチ?です。
ストレッチの要素もありつつ鍛える要素もあります。全身の連動性を高めるためのトレーニングでもあります。
背中のことを考えた場合には、ここで背中側の筋肉の収縮(力を発揮して縮めている)をさせています。
背骨の屈曲⇄伸展
この2つの写真のように背骨を動かすエクササイズです。
下の写真が背骨のニュートラルポジションです。立ち上がった時には骨盤の上に頭がいる姿勢ですね。このポジションが良い姿勢と定義されているのは、骨盤に対して頭が前に入っていないので重心が安定するポジションになるからです。
そしてこの動きで重要なのは背骨周りの筋肉たちの働きです。骨盤をニュートラルに保つための筋肉や、股関節を屈曲(前に曲げる筋肉)をさせる筋肉だったりと骨盤、背骨、背骨の流れで頭を支える筋肉です。その筋肉たちがしっかりと機能することができると綺麗な四つ這いになることができます。そしてその時には背中がカチカチになっていることはありません。
筋肉が機能する=筋肉がしっかりと働ける=カチカチであるはずがない。
という公式が成り立ちます。そのためのエクササイズとしては上の写真のように背中を丸めたり、ニュートラルに戻したりを繰り返して背骨周辺の筋肉の機能を取り戻すことになります。
そして忘れてはならないのは、肩甲骨と肋骨
肩甲骨って肋骨の上に乗っかっています。
肩甲骨の動きが重要。ってよく耳にするのですが、確かにその通りなんだけど、それだけでは正解ではありません。
肩甲骨は常に肋骨の上を滑って動きます。ボコって外れて独立することはありません。内側がすごく浮いてたりする人もいらっしゃるのですが、それでも外れているわけではありません。そして肩甲骨の動きを良くするのも、悪くするのは、その下にある肋骨のポジションにかかっています。だから、
肩甲骨が動きやすい土台作りが重要。になります。土台は肋骨です。
肋骨が良いポジションにいることで肩甲骨は動きやすくなります。
下の写真のような姿勢だと肩甲骨は挙上していて、動ける幅がほとんどありません。
また腕をあげようと思ってもあまり上がりません。腕の動きをコントロールするのは肩甲骨が大きな役割を持っているからです。そのためにはまず
綺麗な姿勢に戻すことが重要になってきます。
このように姿勢を戻している状態で肩甲骨の動きをよくすることが必要になります。
骨盤(土台1)→背骨(柱)→肋骨(土台2)→肩甲骨(自由に動ける)
このようにお互いが支え合い、協調し合うことで体の機能を戻していきます。
話を戻しますが、
アプローチ方法
背中がカチカチになっている時には、
骨盤と共に背骨をしっかりと動かすこと。そして背骨から始まっている肋骨のポジションをよくすること。ポジションが良い状態で肩甲骨の動きをよくすることができていけば、背中のガチガチ感をなくしていくことが出来ます。
鍛えて筋肉を強くしたり大きくしたりだけがパーソナルトレーニングではありません。
筋肉の性質や特徴、また骨格のイメージをしっかりと持ちながら、体の良い方向へ導いていくのがパーソナルトレーニングです。