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小脳と運動の意外な関係性

こんにちは。神戸市東灘区御影にあるパーソナルトレーニングスタジオFitness fieldの前田です。

最近学んでいる脳の機能のことについてちょっと書いてみました。

小脳と運動の意外な関係性

「姿勢を良くしたい」「スポーツのパフォーマンスを上げたい」
そう思った時、多くの人はまず「筋トレ」をイメージするのではないでしょうか?

もちろん筋肉も大切ですが、実はそれ以上に重要な司令塔が脳にあります。
それが「小脳(しょうのう)」です。

今回は、最新の脳神経科学の視点から、小脳がどのように私たちの運動や姿勢をコントロールしているのか、そしてどうすればその機能を高められるのかについて解説します。

1. 小脳は「失敗から学ぶ」修正のプロ

小脳の役割をひとことで言うと、「予測と結果のズレ(誤差)を修正する場所」

例えば、目の前のコップを取ろうとした時、脳内では「これくらい手を伸ばせば届くはず(予測)」という計算が行われます。しかし、実際に動いてみて「あと数ミリ届かなかった(結果)」という場合、そこに「誤差」が生まれます。

小脳はこの「誤差(失敗)」を感知し、瞬時に修正命令を出します。そして、「次はもう少し強く伸ばそう」と学習して、脳内のプログラムを書き換えるのです。

つまり、小脳は「失敗(ズレ)」がないと学習しないのです。
「グラグラする」「うまくいかない」という経験こそが、小脳にとっては最高のご馳走になります。

2. 「目が先、体は後」の法則

運動において、小脳と密接に関わっているのが「眼球運動(目の動き)」です。

脳科学的には、体が動くほんの一瞬前に、まず目が動いてターゲットを捉える(ロックオンする)という鉄則があります。

特に「Smooth pursuit(滑動性眼球運動)」と呼ばれる、動くものを滑らかに目で追う機能は、小脳の働きそのものです。

  • 目がターゲットの動きに遅れる(誤差)

  • 小脳がそれを感知してスピードを修正する(学習)

このサイクルがスムーズに行われることで、初めて体も正確に動くことができます。逆に言えば、目の動きが悪いと、体の動きや姿勢も崩れやすくなる

3. 綺麗な姿勢を作る「脳幹」と「小脳」のタッグ

姿勢制御において特に重要なのが、小脳の中でも「真ん中(虫部)」の部分と、その隣にある「脳幹(のうかん)」です。

  • 小脳(真ん中): 体のバランスを微調整する。

  • 脳幹: 重力に負けないように背骨の筋肉(抗重力筋)のスイッチを入れる。

これらを活性化させるために必要な要素は、以下の2つです。

  1. 不安定さ(バランス): あえてグラグラする環境で小脳に「修正」させる。

  2. 縦の刺激(重力): ジャンプや上下の動きで脳幹を刺激する。

4. 脳科学的に正しい「姿勢改善」のアプローチ

これまでの話を統合すると、単に背筋を伸ばして固まるよりも、以下のようなアプローチが脳を活性化させることがわかります。

① 心拍数を少し上げる(脳の準備)

軽く運動して心拍数を上げると、脳の血流が良くなり、学習効率を高める物質(BDNF)が出ます。「脳に肥料を撒いた状態」を作りましょう。(以前書いたブログのことです)

② 目と背骨を連動させる(入力の強化)

一点を見つめながら首を動かしたり、バランスを取ったりすることで、目からの情報を小脳へ送ります。また、背骨をしっかり動かしながら「深い呼吸」をすることで、肋骨周りのセンサーを起動させ、脳幹の姿勢制御システムをONにします。

③ わざとバランスを崩す(誤差学習)

片足立ちやバランスボールなど、少し「おっとっと」となる状況を作ります。この「揺れを修正している瞬間」こそが、脳が一番学習し、綺麗な姿勢(中心)を探している瞬間です。

まとめ

綺麗な姿勢やスムーズな運動は、筋肉の量だけで決まるものではありません。
「目からの情報」「バランスの修正力」「呼吸と背骨の連動」といった、脳(特に小脳と脳幹)の働きが土台になっています。

「筋トレをしているのになかなか姿勢が良くならない」という方は、ぜひ「脳への刺激」という視点を取り入れてみてください。

目が動き、呼吸が深まり、脳が活性化すれば、体は自然と「一番楽で美しい位置」を見つけてくれるはずです。

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